観光庁がこのほど発表した宿泊旅行統計調査の結果、昨年11月の延べ宿泊者数(第2次速報値)は、前年同月比2.0%増の4148万人泊となった。11月としては調査開始(2007年)以来の最高値を記録。延べ宿泊者数の内訳では、前年同月に比べて外国人が約4割増だったが、日本人は休日の日並びの悪さなどが影響して約2%減だった。
日本人は前年同月比1.9%減の3605万人泊だった。前年同月に比べて土曜日が少なく、3連休が1回だけだったことなどが減少要因として挙げられている。
外国人は同38.6%増の543万人泊。延べ宿泊数全体に占める外国人の割合は13.1%だった。宿泊者の国・地域別では中国が119万人泊(構成比23.9%)、台湾が83万人泊(同16.7%)、韓国が59万人泊(同11.9%)、香港が40万人泊(同8.1%)。
延べ宿泊者数全体を都道府県別に見ると、全国では26都道府県が前年の実績を上回った。2桁の伸び率を示したのは、青森、新潟、山梨、三重、奈良、香川、大分、宮崎の8県だった。
外国人延べ宿泊者数は、すべての都道府県でプラスだった。三大都市圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県)の伸び率は29.7%だったのに対し、地方部(三大都市圏以外)の伸び率は55.5%。長野、三重、滋賀、佐賀の4県は、2倍以上に増えた。
11月の宿泊施設の客室稼働率(第2次速報値)は、平均が前年同月比0.6ポイント増の62.1%だった。施設タイプ別ではシティホテルが0.2ポイント減の82.1%、ビジネスホテルが0.1ポイント減の77.2%、リゾートホテルが2.6ポイント増の57.5%、旅館が0.5ポイント減の39.3%。
客室稼働率では、京都府でシティホテルが94.1%、ビジネスホテルが90.3%を記録。大阪府ではリゾートホテルが91.9%となった。
一方、12月の延べ宿泊者数(第1次速報値)は、前年同月比9.4%増の4162万人泊。内訳は日本人が4.4%増の3540万人泊、外国人が50.8%増の622万人泊となった。宿泊施設の客室稼働率(同)は平均57.7%だった。