今年2月の訪日外客数は、前年同月比2.2%増の67万9500人だった。2月としては08年に次ぐ2番目の実績。日本政府観光局(JNTO)が3月25日に推計値として発表した。東アジアの市場別では韓国が前年同月を上回ったが、中国、台湾、香港はマイナスだった。
韓国は17.1%増の23万1600人。過去最高だった08年の23万4876人には達しなかったが、回復基調に乗っている。
しかし、中国は13.2%減の10万5400人だった。旧正月の旅行需要の一部が1月末から始まったことなどが影響。尖閣諸島沖での中国漁船の衝突事件に伴う減少基調は底を打っているが、急増するほどの勢いはなかった。
香港も5.6%減の4万9300人にとどまった。中国と同じく旧正月需要の1月への前倒しなどが主な要因。
台湾は11.4%減の9万3400人。前年より旧正月の休暇期間が短かった上、航空運賃の上昇などが影響したとみられている。
他の市場では、タイ、シンガポール、豪州が過去最高を記録した。
出国日本人数は 7.5%の増加に
2月の出国日本人数は、前年同月比7.5%増の138万7千人だった。5カ月連続で前年同月の実績を上回った。円高や羽田空港の国際線発着枠の拡大が海外旅行にプラスにはたらいた。ただ、2月としては過去最高を記録した01年と比べて約11万5千人少なかった。