帝国データバンクによると、2020年1年間(1~12月)の全国企業倒産(負債1千万円以上の法的整理)は7809件で、前年比6.5%減少した。統計の比較が可能な00年以降で2番目の低水準だった。負債総額は1兆1810億5600万円で、同16.4%減少。00年以降で最少となった。
件数の減少について同社は「新型コロナウイルス感染拡大による企業経営へのダメージが危惧される中、実質無利子、無担保の新型コロナ対応融資、持続化給付金など、国を挙げた支援策が多くの企業の資金繰りを支え、倒産の歯止めとして奏功した」としている。
件数を8の業種別に見ると、「その他」のみが前年を上回った。
同年の大型倒産は、旅行業のホワイト・ベアーファミリー(負債278億円、民事再生法)、格安航空会社のエアアジア・ジャパン(同217億円、破産)、ホテル経営のWBFホテル&リゾーツ(同160億円、民事再生法)などが報告されている。
12月単月の倒産件数は前年同月比22.0%減の552件。12月としては00年以降、最少となった。負債総額は同9.2%減の1450億300万円。