観光庁はこのほど、2018年の日本人の観光、出張、帰省などを含む国内旅行の消費額などの確報値を発表した。19年2月に発表した速報値から数値を変更している。旅行消費額は、前年比3.0%減の20兆4834億円だった。ガソリン代や宿泊費の上昇などで旅行者1人1回当たりの旅行単価がアップしたが、日並びの悪さや自然災害の発生などを受けて、宿泊、日帰りともに旅行者数が減少し、旅行消費額の前年比は4年ぶりにマイナスとなった。
旅行消費額のうち宿泊旅行は同1.7%減の15兆8040億円、日帰り旅行は同7.0%減の4兆6794億円。
延べ旅行者数は、同13.2%減の5億6178万人。宿泊旅行が同10.0%減の2億9105万人、日帰り旅行が同16.5%減の2億7073万人。延べ旅行者数は宿泊、日帰りともに東日本大震災が起きた2011年以降で最低となった。
延べ旅行者数の減少要因は、ゴールデンウイークを含む休日の日並びの悪さ、西日本豪雨や台風21号、北海道胆振東部地震などの自然災害の発生、猛暑や悪天候などの影響とみられる。
1人1回当たりの旅行単価は、宿泊旅行が同9.2%増の5万4300円、日帰り旅行が同11.3%増の1万7285円。宿泊、日帰りともに11年以降で最高額となった。ガソリン価格が5~11月ごろに高値水準となるなど、旅行への支出が増加したとみられる。