キャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」は22日、「2021年6~8月 夏のキャンプ動向」を発表した。
7月までは天候にも恵まれ、昨今のキャンプニーズにより予約数は好調に推移しておりましたが、8月以降、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛に加え、お盆期間に続いた悪天候の影響により落ち込みがみられました。
以下、データ出典:2021年8月末時点 キャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」データ
2021年6月~8月 夏キャンプの傾向
屋外で密を避けられるレジャーとして、コロナ禍においてもキャンプユーザーは増加傾向で、今年の夏も6月、7月と予約件数は好調に推移しました。しかし、4回目となる緊急事態宣言発令後は営業自粛・休業する施設もあり、更にお盆シーズン(8月7日~15日)を直撃した線状降水帯の影響により、多くの施設で予約キャンセルが発生し、キャンプの一番の繁忙期である同期間の売上の損失は大きな痛手となり、8月の予約件数は落ち込みました。
■一施設あたりの平均予約件数
6月、7月は順調に推移し、2019年、2020年の2倍以上の予約件数でしたが、8月以降は2019年とほぼ同等となりました。これは、新型コロナウイルス感染拡大(第5波)の影響による外出自粛に加え、お盆シーズンに続いた全国的な悪天候の影響によるものと考えられます。
■プラン別予約件数
6月、7月は屋外で風通しの良いテントサイトが人気で、2019年同月比で、6月は447%、7月は468%と大きく伸びました。グランピングや箱モノ(※)についても2019年を基準とすると同月比で伸びがそれぞれみられ、宿泊形式を問わずキャンプのニーズが高いことが伺えます。
※箱モノ:キャビン (ケビン)、ロッジ・ログハウス・コテージ、バンガロー、トレーラーハウス
■「なっぷ」新規会員登録者数
対前年で比較すると、6月は142%、7月は130%と前年を上回っておりましたが、8月は90%と前年を下回る結果となりました。こちらも新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛と、長引いた悪天候による影響とみられます。
2021年9月~11月のキャンプ動向見通し
9月も台風や秋雨前線の影響を受けやすい時期となっており、屋外のテントサイトの予約は、週末や連休にかけて悪天候が続けばキャンセルが多くなり、8月同様、予約数が減ることが懸念されます。また、今後も暫くはユーザーが天候や新型コロナウイルス感染状況を見ながらの直前予約が多い傾向も続くとみられます。また、今年はスポーツの日が7月に移動したため、10月の連休が減り、カレンダー上の制約も発生します。
このように社会環境や天候の影響を受けやすいキャンプですが、市場は拡大傾向であり、昨今人気となっている「秋・冬キャンプ」のシーズンにこれから入るため、お盆シーズンの落ち込みの挽回に期待が高まっています。