
楽天インサイトは4月25日、「旅行に関する調査」の結果を発表した。2025年において「宿泊ありの国内旅行」を実施または計画している人は全体の56.8%に上り、特に30代女性は69.8%と最も高い割合を示した。調査は3月14日から18日にかけて全国の20~69歳の男女1,000人を対象に実施。国内外の旅行実績や計画、予算などを調査している。
国内旅行実施・計画率
調査によると、「宿泊ありの国内旅行」は全体で56.8%が実施または計画しており、女性(57.4%)が男性(56.2%)をわずかに上回る結果となった。年齢・性別別でみると、女性30代が69.8%と最も高く、次いで女性20代が64.2%、男性60代が61.5%と続いた。
一方、「海外旅行」の実施・計画率は全体で11.7%にとどまり、男性が12.7%、女性が10.7%となった。年代別では男性20代が19.8%と最も高く、次いで男性30代が17.6%、女性20代が17.3%と、若年層の実施・計画率が高い傾向が見られた。
宿泊を伴う国内旅行の予算は5万円台がトップ
国内旅行1回あたりの予算
2025年の旅行1回あたりの予算(1人分)については、宿泊を伴う国内旅行では「50,000円~59,999円」が18.3%と最も多く、次いで「30,000円~39,999円」(12.9%)、「100,000円~199,999円」(11.8%)の順となった。
海外旅行の予算では「100,000円~199,999円」が18.8%で最多となり、「200,000円~299,999円」と「300,000円~499,999円」がともに12.0%で続いた。国内旅行と比較して海外旅行では明らかに予算額が高く設定されており、旅行者の支出意欲の差が表れる結果となった。
海外旅行1回あたりの予算
調査ではまた、2025年に旅行を実施・計画していない理由についても質問。「旅行にかかる費用が高いから」(30.3%)との回答が最も多く、「自宅で過ごす方が好きだから」(18.6%)、「他の出費が増えたため旅行にお金をかけられないから」(15.7%)が続いた。特徴的な点として、「家庭の事情や家族の都合で行けないから」と回答した割合は女性で18.5%(2番目に多い理由)なのに対し、男性ではわずか2.7%と、15ポイント以上の開きがあった。
旅行情報の入手先については、全体では「旅行予約サイト」(28.4%)が最も多く、次いで「Instagram」(26.4%)、「動画サイト(YouTubeなど)」(24.6%)となった。年代別では20代・30代の若年層で「Instagram」(20代:49.1%、30代:41.2%)や「動画サイト」(20代:36.5%、30代:28.2%)、「X」(20代:37.1%、30代:26.0%)などSNSの利用率が全体と比較して顕著に高い結果となった。
旅行需要の回復が進む
楽天インサイトによると、この調査は同社に登録しているモニター約220万人の中から抽出した全国の20~69歳の男女1,000人を対象に行われたという。調査期間は2025年3月14日から18日までの5日間で、インターネットを通じて実施した。