日本が議長国を務めるG20(主要20カ国・地域)観光大臣会合が25、26日、北海道倶知安町で開かれる。31の国・地域、国際機関が出席する。各国の観光担当相や観光関連機関の代表などが、世界共通の課題である「SDGs(持続可能な開発目標)に対する観光の貢献」をテーマに議論する。
G20メンバー国を中心とする観光大臣会合は2010年から過去8回、各地で開かれてきたが、さまざまな分野の関係閣僚会議が開かれるG20において議長国が観光大臣会合を正式な日程に位置付けて開催するのは今回が初めてとなる。
G20観光大臣会合の参加国は、G20メンバーとして日本、フランス、米国、英国、ドイツ、イタリア、カナダ、欧州連合(EU)、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、韓国、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ。招待国としてスペイン、オランダ、シンガポール、フィリピン、タイ、ベトナム、スイス。国際機関では、国連世界観光機関(UNWTO)、経済協力開発機構(OECD)、国際労働機関(ILO)、世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)が参加する。
観光大臣会合では「SDGsに対する観光の貢献」のテーマに基づき、「観光客と地域社会に貢献する観光マネジメント」「持続可能な観光を推進する技術革新」について議論する。日本は議長国として、各国・国際機関の現状や取り組みを踏まえながら議論をリードし、成果を宣言などに集約する。
日本政府は議論のとりまとめとともに、国の成長戦略、地方創生の切り札として推進している日本の観光政策を世界に発信したい考え。会合の開催地である北海道、倶知安町の観光の魅力なども紹介し、今後の訪日旅行者の拡大につながることも期待している。
期間中には全体会合のほか、参加国それぞれに二国間の会談も行われる予定。