帝国データバンクによると、今年3月の全国企業倒産は744件で、8カ月連続で前年同月比減少した。負債総額は1119億6千万円で、2カ月連続で最少を更新した。
件数は前年同月比11.0%、前月比2.7%それぞれ減少した。2013年度(2013年4月〜2014年3月)では、12月の726件に次ぐ少ない数字となった。
業種別では、7業種中5業種で前年同月を下回った。中でも建設業が134件、同35.9%減と、2カ月連続の30%超の大幅減で、2000年2月以来、14年1カ月ぶりに130件台にとどまった。「公共工事の増加などで、関東を中心に9地域中7地域で前年同月を下回っている」。
小売業は185件、同36.0%増と前年を大きく上回った。「原材料価格の高騰や中食産業との競争激化などを受け、飲食店の増加が目立つ」。
サービス業は148件で、同2.6%減少した。
地域別では、9地域中7地域で前年同月を下回った。特に北陸(27件、同25.0%減)、中部(104件、同24.1%減)、九州(43件、同20.4%減)の3地域は20%超の大幅減となった。
負債総額は前年同月比22.6%、前月比3.9%それぞれ下回った。負債100億円以上の大型倒産が発生せず、10億円以上も17件にとどまった。負債5千万円未満の倒産は420件で、倒産全体に占める割合が56.5%と、17カ月連続で過半数を占めた。