観光庁がこのほど発表した宿泊旅行統計調査の結果、2019年3月の宿泊施設の延べ宿泊者数(第2次速報)は、前年同月比9.8%増の4687万人泊となった。延べ宿泊者数は、前年同月に比べて35都道府県がプラスだった。
内訳では日本人延べ宿泊者数が7.2%増の3850万人泊、外国人延べ宿泊者数が23.5%増の838万人泊で、いずれも3月としては調査開始(07年)以降で過去最高だった。外国人延べ宿泊者数が全体に占める割合は17.9%だった。
延べ宿泊者数が多い上位5位は、(1)東京都(12.4%増の581万人泊)(2)大阪府(28.9%増の399万人泊)(3)北海道(1.2%増の282万人泊)(4)沖縄県(22.5%増の243万人泊)(5)千葉県(9.5%増の240万人泊)。
外国人延べ宿泊者数に限ると、33都道府県が前年同月の実績を上回った。外国人延べ宿泊者数の上位5位は、(1)東京都(21.5%増の215万人泊)(2)大阪府(49.8%増の143万人泊)(3)北海道(5.5%増の67万人泊)(4)京都府(31.6%増の57万人泊)(5)沖縄県(26.4%増の47万人泊)。
外国人延べ宿泊者数の前年同月比の伸び率を都市、地方で比較すると、三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫の8都府県)が31.2%増、地方部(三大都市圏以外)が12.9%増だった。
外国人延べ宿泊者数を国・地域別に見ると、最多の中国が35.3%増の186万人泊で全体の24.8%を占めた。続いて台湾が13.3%増の103万人泊、韓国が3.8%増の95万人泊、米国が23.7%増の61万人泊、香港が1.2%減の48万人泊だった。
前年同月比との比較に注意
観光庁の宿泊旅行統計調査は、全国の全ての宿泊施設における実績を推計しているが、調査対象の宿泊施設の母集団の名簿が2019年1月分の調査から新たになったため、前年同月との比較には注意が必要。
参考として新旧いずれの名簿にも存在する施設で算出した19年3月(第2次速報値)の延べ宿泊者数の前年同月比は3.0%増(日本人1.5%増、外国人10.9%増)となる。
同様に3月の客室稼働率(第2次速報値)の前年同月比は1.6ポイント増。施設タイプ別では、旅館が1.5ポイント増、リゾートホテルが1.2ポイント増、ビジネスホテルが1.0ポイント増、シティホテルが0.2ポイント増、簡易宿所が2.0ポイント減となる。
今後公表される確定値では精度が上がった数値が算出される。