3年で4万7000人を誘客 飯能信金、「芋の祭典」川越に定着 


焼き芋などを販売する@FARMにあいさつする同信金職員(右、2月15日、川越蓮馨寺)

 飯能信用金庫(埼玉県、松下寿夫理事長)は、埼玉県川越市の特産品「サツマイモ」をテーマにした祭典「コエド芋パーク」を通じて地域振興を図っている。学生向け就業体験との連携に加え、協賛会社のうち7社に5億4000万円の融資を実行する見込みだ。

 「コエド芋パーク」は初めて開催した2023年から3年で約4万7000人が来場。「川越の冬の風物詩」として定着してきた。仕掛け人は市内5カ店の川越ブロック長を務める南大塚支店の三田恒次支店長。サツマイモブームの再来に合わせて、田中雄太次長と川越市農政課、川越いも研究会、日本いも類研究会、川越サツマイモ商品振興会、さつまいも大学などの関連団体を定期的に訪問して、芋の振興策を情報交換。JTB川越支店や三共木工などで組織する実行委員会を通じて23年2月に初開催した。【記事提供:ニッキン】

 3回目の開催となった25年2月15、16日には、県内外から芋専門店や3大学(立教、埼玉女子短期、十文字学園女子)が33ブースを出店。2日間で約7000人が来場した。川越の伝統品種「紅赤」を使ったコンテストも実施。8社のなかから、「OIMOcafeの紅赤金時のいきなり天ぷら」が優勝した。

 今回から支店だけでなく信金全体の取り組みと位置づけ、松下理事長をはじめとする本部スタッフも協力。来場者1人当たり500円の入場料をとり、協賛企業の開拓にも力を入れ、運営費を補てんするよう工夫した。また大学3年生向けの就業体験としてイベントスタッフを募り6人が参加。「地域と信金の関わりを実体験してもらった」(松下理事長)。信金に就職する意義を伝えるイベントにもなっている。

 地域の関係性向上により資金需要が生まれている。ブース出店社からはサツマイモの収穫時の傷を修復するキュアリング倉庫の建設資金を見積もり中だ。また、県外から川越に本店を移転する予定の出店社も出てきた。

焼き芋などを販売する@FARMにあいさつする同信金職員(右、2月15日、川越蓮馨寺)

【記事提供:ニッキン

 

 
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