帝国データバンクはこのほど、民事再生終結企業の追跡調査を行った。民事再生手続き終結後に再び倒産に追い込まれた「再倒産企業」は3月1日時点で累計232社にのぼり、直近の3年間では91社が「再倒産」している。「厳しい経済環境を反映し、2010年3月以前に比べて、年々増加基調を強めている」と同社。再生手続きを終えた企業のうち、約6割が売り上げが回復していない実態も分かった。
同社が2010年4月に行った同調査では、10年間で累計141社の再倒産があった。その後、年間30社ペースで再倒産が発生しており、その増加基調が強まっている。
2009年3月末までに民事再生手続きが終結した3012社のうち、2010、2011両年度に売上高が判明した企業を集計したところ、2011年度に「減収」とした企業は468社で、構成比46.6%。「横ばい」とした企業は112社で、同11.2%。約6割(57.8%)の企業で売り上げが回復していない実態が分かった。
業種別ではサービス業が苦戦し、80.3%が減収、または横ばいと回答。
一方、損益状況をみると、2011年度に黒字とした企業は69.8%で、全体の約7割。赤字は30.2%にとどまる。
業種別では、製造業の黒字率が72.7%と相対的に高い。サービス業は65.9%にとどまる。