国際観光振興機構(JNTO)は4月25日、3月の訪日外客数が前年同月比6.9%増の73万1900人と、3月としては初めて70万人台を超えた。VJCの宣伝効果、好景気、イースター休暇の旅行需要などがプラス要因で影響し、訪日旅行を需要喚起した。
国・地域別では韓国が同0.6%減の18万7500人。為替相場の急激な変動がマイナスに作用して、05年以来、前年同月比で34カ月ぶりに減少。また、3月としては98年以来10年ぶりに減少した。
台湾も同11.8%減の9万6千人。JNTOは「台湾総統選挙のため外国旅行を控えた影響でマイナスになったのでは」と見ている。
中国は同7.8%増の9万900人。桜観賞ツアーの人気、航空便の拡充などが訪日客増に貢献した。香港は同59.1%増の4万9100人と大幅に伸びた。好景気、イースター休暇などの好要因が訪日旅行の需要を拡大した。
米国は同8.2%増の8万2千200人。米国のプロ野球リーグ「メジャーリーグ」の日本開幕戦が東京で行われ、チーム関係者などがチャーター便で来日した影響などで3月としては過去最高になった。
英国は同4.4%増の2万2900人。ドイツは同4.0%増の1万3300人。フランスは同6.3%増の1万2300人で、ユーロ高基調などで訪日客が増加。3カ国とも過去最高の訪日外客数だった。
タイは同30.5%増の2万6800人、豪州は同33.1%増の2万2400人、カナダは同19.0%増の1万9千人、シンガポールは同35.0%増の1万4200人だった。
出国日本人数は同7.6%減の145万5千人。中国などへの旅行の手控え、景況感の悪化などが海外旅行への阻害要因となり、11カ月連続で減少した。