「吉野・高野・熊野の国」事業実行委員会は8日、秋葉原UDⅩシアター(東京都千代田区)で、「『紀伊山地の霊場と参詣道』世界遺産登録20周年記念サミット」を開催した。三重・和歌山・奈良の各県知事と参詣道沿線の各市町村長のほか、「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」プロデューサーとして活躍する詩歩(Shiho)さんが講演者として登壇し、記念トークショーや各地域の魅力紹介、記念トークセッションなどを行った。
前半の部では、主催者の一見勝之・三重県知事、岸本周平・和歌山県知事、山下真・奈良県知事があいさつした。その後のトークショーでは詩歩さんが登壇し、これまでに自身で訪れた紀伊山地の幻想的な写真を中心に各地の魅力を紹介した。
絶景を見るための情報収集について詩歩さんは、「一般的な旅行をする人にとって自力で情報収集するのはハードルが高い。熊野古道のエリア全体のまとまった初歩的な観光情報があると、初心者や若い人たちも来やすくなると思う」と自身の体験も交えながら話した。
後半の部では、3県の知事や参詣道沿線の9市町村長による地域の魅力紹介のほか、県知事らと詩歩さんによる記念トークセッションが行われた。詩歩さんは各自治体の魅力の紹介を受けて、「絶景の条件は二つあると思う。一つは見た目の美しさ、もう一つはその美しさの背景にある物語があるかどうか。表面的な部分のみが取り上げられることが多い中、世界遺産エリアの歴史やストーリーが広まっていけば、より足を伸ばして滞在してもらえるのではないか」と述べた。
会員向け記事です。