日本のトイレは訪日外国人観光客の人気が高い反面、操作ボタンに描かれているピクトグラム(絵記号)が分かりにくいとの指摘があることや、メーカーによって表示がバラバラなことから、TOTOやLIXILなどトイレ機器メーカーが加盟する業界団体の日本レストルーム工業会(名古屋市)は17日、トイレ操作パネルのピクトグラムを統一すると発表した。
統一するピクトグラムは、便ふた開閉▽便座開閉▽便器洗浄(大)▽便器洗浄(小)▽おしり洗浄▽ビデ洗浄▽乾燥▽止―の主要8項目。同工業会加盟9社が2017年度以降の新製品に順次採用し、国際標準化も目指す。
これまでは、各社が最適と思うピクトグラムをそれぞれ独自に考案・採用してきた。一方で、外国人観光客がホテルや観光施設のトイレを使用するに当たり、日本語表示しかないことに加え「操作ボタンが分かりにくい」との指摘が多く寄せられていた。
今回の標準ピクトグラムは、加盟各社のデザイナーで構成したワーキンググループが検討を重ね、ウェブによる日本人と外国人対象のアンケート調査も参考にして「直観的な分かりやすさ」「各ピクトグラム間での統一感」なども考慮して決定した。