5月の訪日外国人旅行者数、4%増の277万人 


中、米、豪など好調 韓、台はマイナス

 2019年5月の訪日外国人旅行者数は、前年同月比3.7%増の277万3千人となり、5月の実績として過去最高を記録した。日本政府観光局(JNTO)が6月19日に発表した推計値。航空路線の拡充などで中国や米国、豪州などが好調だった。ただ、10連休となった日本のゴールデンウイーク(GW)に伴う訪日旅行商品の高騰などで韓国、台湾などが前年同月の実績を下回り、全体としての伸び率が抑えられた。

 政府の訪日旅行促進の重点20市場のうち、5月として過去最高だったのは、中国、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン、インドの15市場。このうちインドは1カ月当たりの最高値を記録した。

 中国は13.1%増の75万6400人。日本のGWに伴う旅行商品価格の高騰が一部に見られたが、19年1月から開始した個人観光査証(ビザ)の要件緩和、航空座席供給量の増加などが訪日需要を喚起した。

 米国は11.8%増の15万7千人と好調。日本に関する情報のメディアへの露出の増加に加え、航空路線の新規就航に合わせた航空会社との共同広告の効果、訪日クルーズの寄港などがプラス要因。豪州も16.8%増の4万6200人と2桁の伸びだった。

 他方で韓国は5.8%減の60万3400人だった。韓中関係の改善による中国への渡航需要の回復、ベトナム旅行の人気など海外渡航先が多様化していることに加え、日本のGW、韓国経済の低迷などが影響したとみられる。韓国の前年同月比は3月以降、3カ月連続でマイナスとなっている。

 台湾は3.1%減の42万6500人。訪日旅行費用の高騰に対し、ベトナム、タイ、韓国など日本より安価な海外渡航先との競合があり、前年同月の実績を下回った。香港も日本のGWなどが影響し、0.8%減の18万9千人となった。

 東南アジア・インドでは、タイが4.2%増の10万7900人、マレーシアが17.0%増の4万2600人、ベトナムが41.6%増の3万9900人、インドが15.2%増の1万9900人など。シンガポールとインドネシアは前年同月の実績を下回った。

 欧州の重点6市場はいずれも前年同月の実績を上回った。英国は4.3%増の3万1600人、フランスは4.5%増の3万900人、ドイツは6.1%増の2万1600人だった。

 
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