6月の訪日外客数は、前年同月比17.3%増の105万7千人だった。日本政府観光局(JNTO)が7月23日に推計値として発表した。6月として過去最高を記録し、4カ月連続で月間100万人を突破した。上半期(1〜6月)の累計は626万人で、前年同期に比べて26.4%(130万6千人)の増加となった。
年間を通じて単月で過去最高を記録したのは米国。6月としての過去最高だったのは、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、カナダ、フランス。
台湾は前年同月比12.0%増の25万4300人。昨年2月から17カ月連続で各月の過去最高を更新している。地方路線の増便やチャーター便の就航に伴い訪日旅行が好調だった。
中国は同76.7%増の17万4900人。日中関係が冷え込んだ前年からの反動増に加え、航空路線の就航、上海発の大型クルーズ船(6便)の寄港などがプラス要因。上半期の累計は前年同期比88.2%増の100万9200人に達した。
韓国は、旅客船沈没事故の影響などがあり、前年同月比1.8%減の20万7600人。主要18市場の中では唯一、前年同月の実績を下回った。ただ、6月としては過去2番目の実績で、減少率は前月の5月(14.6%減)から縮小した。
東南アジアは、タイが前年同月比77.1%増の3万6300人、シンガポールが同7.2%増の2万3300人、マレーシアが同73.4%増の1万7千人、インドネシアが同6.1%増の1万5700人など。
月間で過去最高となった米国は、同8.1%増の8万7900人。JNTOは「海外旅行需要全体が伸び悩む中、継続的に実施している訪日旅行プロモーションが増加という形で結実した」と指摘した。
他の市場は、豪州が同20.5%増の2万1100人、英国が同9.5%増の1万5千人、カナダが同10.2%増の1万2700人など。
上半期の実績である626万人は過去最高の記録。主要市場では中国、台湾、香港、タイ、マレーシア、米国、豪州などが過去最高だった。JNTOは、7月も堅調に推移し、過去最高を記録すると予測している。仮に下半期の実績が昨年と同じだった場合でも、年間の訪日外客数は1167万人に達する計算となる。