観光庁はこのほど、今年度からスタートさせた訪日外国人消費動向調査の7〜9月期の結果を発表した。訪日外国人の1人当たりの平均旅行費用(総支出額)は22万1423円だった。このうち航空運賃やパッケージツアー代金を除く、日本国内での消費額(旅行中支出額)は12万2121円と推計され、国別では滞在日数の長いフランスなどが高く、アジアでは中国が最も高かった。
同調査は、全国の主要な空港、港湾11カ所を出国する訪日外国人に聞き取り調査した結果を基にしている。調査時期は今年8月20日〜9月15日で回答数は7519人。
推計した国内での消費額には、旅行前に支出されたパッケージツアー代金に含まれている日本の宿泊施設や航空会社に支払われる代金などが計上されていないため、これを日本国内での消費と考えれば、日本への経済効果はより大きくなる。
アジア主要国の日本国内での消費額は、中国が14万3885円、香港が9万5474円、台湾が7万7094人、韓国が6万4356円だった。消費額の高さが目立つのは、フランスの31万5011円、ロシアの22万5438円、インドの20万9631円、ドイツの18万2495円。
日本国内での消費額には滞在日数の長さも影響している。訪日目的を観光、レジャーに限ると、ロシアの平均は23.5日、フランスは21.1日、ドイツは16.2日、インドは13.3日。これに対してアジアでは中国が5.7日、香港が5.0日、台湾が5.6日、韓国が5.3日だった。
7〜9月の訪日旅行者数に応じて算出した日本国内での総消費額は2929億8千万円。国籍別の内訳は上位5位が、中国682億円、韓国436億円、米国321億円、台湾285億円、香港147億円だった。