8月の中小企業、収益面でやや弱含み


 中小企業金融公庫はこのほど、今年8月の中小企業景況調査の結果を公表した。それによると、同月の売り上げDI(「増加」とする企業割合から「減少」とする企業割合を引いた値、季節調整値)は2カ月連続のマイナス(「減少」超)となった。同公庫では中小企業の景況を「一進一退の動きとなっている」という前月の判断からさらに踏み込んで、「一進一退の動きのなか、収益面でやや弱含みとなっている」と表現する。下方修正となる。利益額DIも同様、2カ月連続のマイナスとなっている。

 調査は8月中旬、3大都市圏の同公庫取引先企業900社(首都圏454社、中京圏140社、近畿圏306社)に実施した。有効回答数は564社で、回答率は62.7%だった。

 8月の売り上げDIはマイナス2.1で、前月のマイナス2.3から0.2ポイント上昇した。ほぼ横ばいと言える。

 今後3カ月の売り上げ見通しDIは11.5で、前月の15.8から4.3ポイント低下した。

 8月の利益額DIはマイナス6.3で、前月のマイナス3.8から2.5ポイント低下。黒字企業割合から赤字企業割合を引いた値も24.2と、前月の30.9から6.7ポイント低下している。

 このほか資金繰りDI(「余裕」とする企業割合から「窮屈」とする企業割合を引いた値、季節調整値)はプラス(「余裕」超)2.1で、前月のマイナス3.5から5.6ポイント上昇。プラスとなるのは6カ月ぶりのこと。

 貸出態度DI(「緩和」とする企業割合から「厳しい」とする企業割合を引いた値)は46.3で、前月の44.3から2.06ポイント上昇した。1999年半ば以降、プラス(「緩和」超)が続いている。

 
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