【令和時代における交通インフラの人材採用27】採用手法の種類 女性バス運転手協会代表理事 中嶋美恵


 採用にはさまざまな手法があります。主なものはハローワーク、自社ホームページの採用ページ、人材派遣、人材紹介、紹介予定派遣、求人広告(インターネット、新聞、折込チラシ、フリーペーパー、コミュニティ誌、ほか)、就職イベントへの参加、看板やポスター掲示、交通広告、テレビ・ラジオ放送などでしょうか。採用する際、どの手法を用いるのが有効か(有効とは前々回に書かせていただいた「理想の採用」にどの手法が一番近いかということ)見極めなければいけません。雇用形態(正社員採用かアルバイト、パートか、など)、職種、採用希望人数、欲しい人材の理想像(性別、年齢、資格の有無、専門性の有無、経験の有無など)、予算の有無や大小により、どの手法を利用するのが最適かを判断します。

 もう一つ、最近のトレンド的採用手法となっているのが縁故です。これは親戚や友人など知り合いを入社させるだけでなく、会社として「紹介制度」を作り、既存社員が前職の同僚などに声をかけ入社を促し、例えば半年定着すれば、紹介した社員にも紹介で入社した社員にもお祝金を出すというような仕組です。既存社員は自身の人を見る目の評価にも直結するので、適切な人物を選んで紹介するはずですので、マッチ率は比較的良いのがメリット。デメリットは知り合いだけに何か不備があっても異動や処分がしづらいという点です。

 バス運転手の場合、どのような採用手法が有効なのでしょうか。ハローワークや自社ホームページで良い採用ができている(前回の応募者を選別~定着する人材が採用できている)のであれば、そのままで良いでしょう。しかし、不十分ということであれば手法を変える必要があります。人の命を預かる職業ですから、会社が直採用し、運転手の体調や生活リズムを管理できる体制が基本です。であれば派遣やアルバイトは好ましくなく、正社員、契約・嘱託社員での雇用が可能な採用手法を選択するということになります。最も有効なのは、職種がターゲティングされている採用手法です。

 一つはインターネット求人広告。ターゲットに幅広く広報し人材を確保することが可能です。就職イベントへのブース参加も高確率で採用に結び付きます。また、人材紹介も効率よく採用できる結果が出ています。

 (リッツMC代表取締役社長兼女性バス運転手協会代表理事)

 
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