グランプリに選ばれた「花束みたいな恋をした」の関係者（右から4人目が調布市の長友市長）
地域活性化に貢献した映像作品とロケ地を顕彰する「第12回ロケーションジャパン大賞」の授賞式が2月17日、東京都新宿区のリーガロイヤルホテル東京で開催された。昨年公開された映画「花束みたいな恋をした」（土井裕泰監督）と、ロケ地となった東京都調布市がグランプリに選ばれた。
ロケーションジャパン大賞はロケ地とグルメをテーマにした雑誌「ロケーションジャパン」が毎年実施している。2020年12月1日から21年10月31日の期間に放送・公開された映画やドラマ、アニメ作品が対象で、33作品とそのロケ地67地域をノミネート作品（地域）として選定。その中から今回は6作品8地域を選んだ。
グランプリの「花束みたいな恋をした」は主人公の麦（菅田将暉さん）と絹（有村架純さん）の恋愛を描いた作品で、興行収入は38憶円を超えた。大ヒットの背景には調布市の全面協力も大きかったという。
シーン写真満載のロケ地マップの配布に加え、ロケ地観光パネルを市内各所に設置。また、ロケ地を巡るイベント「謎解き街巡り」をオンライン・リアルで開催するなど、映画をきっかけにまちへの興味を持ってもらう仕掛けを数多く作り、ファンを呼び込んだ。
授賞式には長友貴樹市長も出席、笑顔で授賞の喜びを語った。
準グランプリはＮＨＫ朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」に。舞台となった宮城県気仙沼市と登米市は連携してシティプロモーションを展開。両市の観光スポットなどを巡るツアーやスタンプラリーを実施し、観光誘客に努めた。
気仙沼市は、ヒロインの実家の家業がカキの養殖という設定を生かし、ふるさと納税でカキやフカヒレなど地元の魚介類を中心に返礼品を作ったところ、納税寄付額は初めて10億円を突破したという。
その他の受賞作品・地域は次の通り。
特別賞支持率部門＝アニメ「ゆるキャン△ＳＥＡＳＯＮ2」、静岡県
特別賞撮影サポート部門＝映画「るろうに剣心 最終章 Ｔｈｅ Ｆｉｎａｌ・Ｔｈｅ Ｂｅｇｉｎｎｉｎｇ」、滋賀県
特別賞地域の変化部門＝ドラマ「最高のオバハン 中島ハルコ」、愛知県幸田町
審査員奨励賞＝映画「いとみち」、青森県弘前市・板柳町
当日はロケツーリズムフォーラムも開催され、「第5回ロケツーリズムアワード」として、長崎県島原市とセルリアンタワー（東京都渋谷区）を表彰した。
グランプリに選ばれた「花束みたいな恋をした」の関係者（右から4人目が調布市の長友市長）
