【地域で取り組む「安心・安全」】やまなしグリーン・ゾーン 宿の上位制度も創設


「やまなしグリーン・ゾーン」認証マーク

 山梨県が推進する新型コロナの感染防止対策「やまなしグリーン・ゾーン」認証制度が内外から高い評価を受けている。宿泊施設、飲食店ほか、運動施設、遊興施設など、多くの人が集まる施設を対象にしたもので、県が設定した基準に沿って予防対策を講じた施設に対し、緑色を基調に、グリーン・ゾーンの「G」をデザインした独自の認証マークを交付している。

 認定基準は業種により異なり、宿泊業の場合は、フロントでは「アクリル板、透明ビニールカーテン、パーティションなどで遮蔽(しゃへい)する」、食堂では「卓上の共同調味料、ポット等の設置を避けるか、これらを客入れ替え時に消毒する」、大浴場では「入場人数の制限を行う」など、細かく規定している。

 同県はさらに、宿泊施設のみを対象とした同認証の上位制度「やまなしグリーン・ゾーンプレミアム」を創設するとこのほど発表した。ゴールデンウイーク明けの申請受け付け、夏ごろの認証開始を目指す。

 世界104カ国で取り組みが進められている国際的な衛生基準「WELL Health―Safety Rating(WHSR)」(運営=国際ウェルビルディング協会)などの対策項目を反映させた、「ワンランク上の持続可能な感染症対策」(長崎幸太郎知事)。

 県は同認証を取得した宿泊施設について、海外への観光プロモーションで紹介。世界レベルの感染症対策を行っている状況をアピールし、県内への誘客促進につなげる。

 上位認証を受けるには、従来のグリーン・ゾーンの対策に加え、主に次の対策が求められる。

 入場管理=施設入り口に、自動検温システム・非接触センサー式手指消毒を設置し、有症状者をスクリーニングすること

 空気質・水質管理=ビル管理法に定める空気環境測定を実施し、全ての項目において建築物環境衛生管理基準を満たしていること▽混雑が予想される箇所(フロント、食事処、大浴場など)に二酸化炭素濃度測定器を設置し、800ppmを目安に、即座に窓を開放し、換気を実施すること

 空気中の微粒子の低減=利用者が長時間滞在するスペース(客室、食事処など)において、第三者検査機関によりウイルス等に対して効果が証明された空気清浄機を、適用床面積に応じて設置すること

 接触リスクの低減=他グループと共有し複数の人の手が触れる箇所を、第三者検査機関によって持続効果の証明された抗ウイルスコーティング等で施工し、適切にメンテナンスを行うこと


「やまなしグリーン・ゾーン」認証マーク


「やまなしグリーン・ゾーンプレミアム」のロゴ

 
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