ガイド人材 地方で不足 観光庁が検討会


観光庁が立ち上げた有識者会議の初会合

低報酬、繁閑差、地域の就労環境など課題
「観光コンテンツの質に直結」

 観光庁は、地方部におけるガイド人材の確保、育成について検討を開始した。全国各地で体験型コンテンツや富裕層向けツアーの造成が進められているが、欠かせない存在であるガイドは、外国語ガイドを中心に地方部で人材が不足している。報酬の低さや業務の繁閑差などが背景にあるとみられる。検討に当たっては有識者会議を立ち上げ、就労しやすい環境の整備など、地域における態勢やビジネスモデルの在り方を探る方針だ。7月下旬をめどに中間報告を取りまとめる。

 「地方部における観光コンテンツの充実のためのローカルガイド人材の持続的な確保・育成に向けた有識者会議」を設置し、8日に初会合を開いた。主に、訪日外国人客を対象にした有償ガイドについて検討するが、ガイド全体の底上げ、ガイドの就労環境などの課題を踏まえ、日本人客を対象にした有償ガイドに関する議論に及ぶことも想定している。

 初会合で観光庁の中村広樹観光地域振興部長は「体験型の観光コンテンツの造成を積極的に支援してきたが、地域の本質をより深く理解してもらうには、地域の魅力をしっかり伝達できるローカルガイドが必要だ。そのガイドの質が、観光コンテンツの質に直結していく」と述べ、有識者会議の委員に検討を呼び掛けた。

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