デジタルマーケティングのトレンドの一つでもあるロイヤリティプログラムの在り方が変化している。今まではポイントがたまったり、ディスカウントがもらえるなどの役割が多かったが、最近では宿泊ゲストのニーズに合ったサービスが受けられるようになってきている。海外の取り組みを翻訳した内容だが、四つのトレンドを紹介する。
(1)SNS映えする体験 現在では75%の旅行者が旅行の計画にSNSを使うといわれているように、SNSが普及しているため、SNS映えのする体験ができることが求められる。また、宿泊客にSNSを通じてホテルでの経験をシェアしてもらうことで、マーケティングのリーチを広げることができる。
(2)データの活用 統計によると、現在では71%の顧客が個々に合わせてパーソナライズされたホテルとのつながり形成を求めていると回答している。ホテル側としては、個々のロイヤリティメンバーに合わせた価値提供をするには、ゲストの趣向や過去の行動、あるいは前回宿泊時から読み取れる小さなディテールを理解することが必要だ。データの活用により、ホテルはロイヤリティメンバーの常連客に対して、ターゲット層に合ったオファー(お客さまに合わせてカスタマイズしたギフトやオファーの贈呈など)が可能になる。また、AIや予測データの活用はロイヤリティプログラムやホテルとゲストとの関わりの在り方を変えており、それらによって、ホテルはより能動的にゲストのニーズを理解して、それに沿った価値提供ができるようになる。その結果、ロイヤルメンバーとホテルがより深い関係を築けるようになり、メンバーがよりホテルに忠実になったことで、新たな売り上げ販路となる。
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