兵庫県有馬温泉の若手経営者らは4月17日、温泉を疑似体験できるVR(仮想現実)動画「有馬温泉湯めぐりVR」を公開した。疑似温泉入浴が楽しめる動画は、動画配信サイトYouTubeや宿の公式ホームページで公開。有馬温泉の癒やしの力を、外出自粛中の全世界の人たちに届ける。
有馬温泉は、新型コロナウイルス拡大による緊急事態宣言を受け、約9割の旅館が臨時休業している。
VR動画は、「今できることを素早く取り組もう」と、若手有志旅館経営者ら4人が発案。VR動画を公開したのは(1)有馬山叢 御所別墅(2)高野荘 華野(3)竹取亭(4)陶泉 御所坊(5)元湯 龍泉閣―の5施設。VR映像は、VRゴーグルがなくても見られる。
動画を作成した有馬山叢 御所別墅の金井一篤社長は「緊急事態宣言後は予約の取り消しが増えて厳しい状況だが、今は外出を自粛して新型コロナウイルス感染拡大を収束することが大事。VR動画で体験した人が、収束後に訪れるきっかけとなれば」と話す。
今後は、外出を自粛する人たちに向けたメッセージ発信の継続や旅館料理の宅配などを計画している。
自宅で温泉体験(写真は有馬山叢 御所別墅)