AIRDOとソラシドエア 新会社「リージョナルプラスウイングス」設立 


再生復活を誓う草野会長(左)と髙橋社長

「地域社会の発展に貢献」

 AIRDOとソラシドエアは3日、共同持ち株会社となるリージョナルプラスウイングス(東京都大田区)を設立した。資本金は1億円で、グループ経営理念は「地域をつなぐエアライングループとして、安心な旅と新たな価値の提供を通じて、地域社会の発展に貢献します」。AIRDOの草野晋社長が代表取締役会長、ソラシドエアの髙橋宏輔社長が代表取締役社長に就任。両社の毀損(きそん)した財務基盤の早期回復、再生復活を果たし、また新たな事業環境を生き抜いて、利用者への一層の付加価値提供および持続的な成長を目指す。

 両社は、「北海道の翼」「九州・沖縄の翼」として、地域社会への貢献を理念に掲げ、地域に根ざした航空会社として独自のブランドと航空運送事業を通じて、成長、発展を遂げてきた。しかし、経営環境はコロナ禍の影響による将来の不確実性、働き方や暮らしの多様化、デジタル技術の進展による顧客の価値観の変容やマーケットの変化による航空需要への影響、地域・環境が抱える普遍的な課題への対応などに直面していた。

 新会社は、両社が有する人財、技術、施設など経営資源を効率的に活用し、スケールメリットを最大限発揮させることが最良な選択であるとの結論のもと設立。経営理念は、グループ経営理念のほか、(1)安全「安全は経営の基盤であり、絶対的使命として追求します」(2)地域「地域とともに成長するグループを目指し、地域社会の発展に貢献します」(3)価値提供「グループ各社のブランドと航空ネットワークを活用し、新たな需要および価値を創出します」(4)社会貢献「社会・環境課題へ取り組み、持続的な社会の実現に貢献します」(5)経営基盤「グループの経営資源を最大限活用し、業務共通化や知見共有等を通じて経営基盤を強化します」(6)社員・風土「グループ全社員が最大の財産であり、個性と多様性を認め合い、相互に信頼し磨き合える組織風土を作ります」―の6項目でも作っている。

 組織は、グループ協業室、グループ経営サポート室、グループ財務室による3室6部の体制とし、グループ内部監査部を別途設置している。

 同日に羽田空港で設立記念セレモニーを実施。草野会長は「両社が新しい事業環境を生き抜き、お客さまにより一層快適な空の旅を提供できるよう努めていきたい」、髙橋社長は「地元の翼であることを存在意義としている南北の翼が一緒になった。地域に根ざした二つの翼が互いの強みを持ち寄り、協業効果と地域との共創で、地域の発展に貢献していく」と話している。

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