ANAあきんどと鳥取県は3日、観光振興および地域創生に関する業務連携協定を締結した。相互に緊密な連携と協力を図り、双方の保有する資源を有効に活用し、ハイエンド向け商品の開発など、観光による地域活性化に寄与する。期間は3年間。
同連携は、航空路線を活用し、鳥取県の観光振興や地域創生に資することが目的。連携では、(1)航空路線を活用した観光振興(2)国内外に向けた観光プロモーションの展開、ツアー販売(3)地域の観光魅力の向上および受け入れ環境整備(4)相互保有データを活用した観光マーケティング(5)県産品の振興・活用および販売促進(6)観光人材育成、移住促進・交流人口拡大―などに取り組む。
同日には、締結式を開催。ANAあきんどの菅谷とも子社長は「2018年には2路線で100万人を突破していた。コロナ禍からの需要回復の兆しがあり、ワーケーションなどを通じてタイムリーに商品を提供していきたい」と話した。今後は、鳥取県に移住している10人の客室乗務員による情報発信や、クラウドファンディング事業などにも力を入れていく。同社が県と連携協定を結ぶのは、21年4月の愛媛県に続き、2県目となる。
鳥取県の平井伸治知事は「ANAは県民に根付いている。タッグを組みながら観光、物産振興を加速していく」と述べ、今後はANAの株主やマイレージ所有者を対象に、水木しげるロードなど「漫画」やサウナ、文化財など観光資源を活用したハイエンド向けの旅行商品づくりを推進していく方針を示した。
今後の目標について平井知事は「かつての搭乗客数100万人を取り戻すこと」と意気込んだ。
平井知事(左)と菅谷社長