全国旅行業協会(ANTA)は8日、着地型旅行を推進し、国内観光の活性化に貢献するための第4回「国内観光活性化フォーラム」を熊本市の熊本県立劇場で開いた。着地型旅行を新しいビジネスモデルとして普及、定着させる具体的なビジョンを模索していった。全旅が協賛、国土交通省などが後援した。
地元熊本県をはじめ全国からANTA会員の中小旅行業者や旅館、運輸などや都道府県観光行政担当者ら約1200人が出席した=写真。
花角英世・国土交通省総合政策局観光事業課長が「地域密着型ニューツーリズム」をテーマに、福田興次・福田農場ワイナリー社長が「新しい観光『農業観光』」をテーマにそれぞれ基調講演を行った。熊本県の観光情報の紹介をはさんで、パネルディスカッションでは、宮内順・東海大学福岡短期大学教授、坂元英俊・阿蘇地域振興デザインセンター事務局長、井出修身・イデアパートナーズ社長の3人が「地域と地旅」をテーマに意見を述べた。佐藤喜子光・立教大学教授がコーディネーター役を務めた。
ANTAでは、会員約5800社の旅行業者による協業化とともに、地域本来の魅力を再発掘して特色ある旅行商品を企画し、会員が送客する着地型旅行の推進に努めている。同フォーラムはこれまで03年に大分県別府市で、04年に滋賀県坂田郡米原町で、06年に北海道旭川市で各12月に開催。次回は岡山。