全国旅行業協会(ANTA、5387会員)は6月30日、2015年度定時総会を東京都千代田区の都市センターホテルで開いた。役員改選を行い、二階俊博会長(衆院議員)と近藤幸二副会長(全観トラベルネットワーク)、加藤正明副会長(ツーリスト・トップジャパン)を再任したほか、副会長に國谷一男氏(国谷観光)の就任を決めた。
二階会長は、国会会期中の多忙ななか懇親会に駆け付けた。先ほどまで安倍総理と2人で内外の政治問題について協議していたと明かし、安倍総理から「ANTAをはじめ観光団体の皆さんが日中・日韓の凍りついたような関係を打開するために一生懸命活躍していることに温かいねぎらいの言葉があった」と伝えた。さらに「観光業界が日本の観光政策の中で大きな役割を果たしていけるように皆で頑張ろう」と呼び掛けた。
総会の審議で決定した15年度事業では、本部と支部の一層の連携強化を図り、円滑な業務運営と的確な事業実施に努める。15年度は協会設立50周年に当たることから、記念の広報を行うとともに、正会員に協会名の表示を推奨し、消費者からの信頼向上に取り組む。
国内観光の振興に向けては、来年3月に「第11回国内観光活性化フォーラム」を鹿児島市で開催。「東北・東日本観光復興キャンペーン活動」については継続して実施する。
5月下旬には日本旅行業協会(JATA)、日本観光振興協会との共催で「日中観光文化交流団」を中国に派遣したが、引き続き近隣諸国、アセアン諸国を中心に双方向の人的交流促進に積極的に取り組む。
有野一馬専務理事は再任。定款を変更し、会長、副会長、専務理事を補佐する常任理事を新たに設置した。常任理事には浅子和世(藤邦旅行)、岩本公明(長崎県交通観光)、北敏一(トラベルシティ)、駒井輝男(東日本ツーリスト)、騠橋幸司(水沢ツーリストサービス)、永野末光(西日本トラベルサービス)、花岡正雄(ニュートラベル広島)、藤田雅也(アイラブイット)、山中盛世(香北観光トラベル)、和田雅夫(ワンダートラベルサービス)の10氏が選ばれた。
懇親会であいさつをする二階会長