朝日放送グループのABCインターナショナルとホテル向けVOD(ビデオ・オン・デマンド)配信サービスのブリッジ・モーション・トゥモロー(BMT)は7日、アパホテル客室のテレビを通じてショッピングができるインバウンドメディア「Made in Japan おもてなしチャンネル」を12月に始めると発表した。
訪日外国人旅行客向けのショッピング番組をホテル客室内のテレビで放送し、画面上で注文、決済ができるようにする。東京都心のアパホテル11軒・3千室で12月に開始。2020年までに、他ホテルも含め対象を18万室まで拡大する計画だ。ABCインターナショナルが動画制作を担当。BMTはシステム運用を行う。
訪日客がホテルにチェックインし、部屋に入ると、自動的に客室内のテレビが起動し、同チャンネルのテレビショッピング番組が始まる。第1弾として、訪日中国人宿泊客向けに、全編中国語・中国人キャストの番組を制作し、12月から放送を開始。今後、対象言語を英語、日本語、韓国語などに拡大する。
客室で番組を見た訪日中国人宿泊客が、多言語コールセンターに電話で商品を注文。係員が手元のパソコンで商品登録をすると、客室テレビに注文情報が表示される。注文者が内容を了解すると、画面にQRコードが表示され、スマートフォン(スマホ)やタブレット端末のアプリでそのQRコードを撮影すれば決済が完了する。決済手段には中国人に一般的なアリペイ(支付宝)によるスマホ決済を採用した。
韓国人、台湾人、欧米人、日本人向けには、VISA、マスター、JCB、AMEX、ダイナースの各カードによる決済を用意。日本人向けには各種電子マネーも使えるようにする。
サービス開始時に販売する商品は、収納式ネックストラップ、和包丁、食器類など約30点。日本古来の「もてなし」の心が込められた逸品を選び抜いて紹介、販売するという。