ウェアラブル端末で人材育成・業務効率化
ホテル清掃の業務改善と人材育成を手掛けるClean next(東京都品川区)はこのほど、ウェアラブルカメラを活用した清掃スタッフ育成の新サービスを提供すると発表した。カメラを搭載したウェアラブル端末で動作データを収集し、品質の向上とスタッフの業務効率化を図る。
ウェアラブル端末はスタッフが頭部に装着。清掃作業の妨げになることなく、作業の動作記録ができる。記録した映像からスタッフの行動パターンや姿勢、視線などのデータを収集・記録し、従来見過ごされがちだった細かな動作や視線の移動までを捉えることが可能になった。
収集したデータや録画した動画は同社が分析し、スタッフ一人一人の動作の特性や改善点を明確化。これにより個々のスタッフに応じたきめ細かい指導が可能になり、効果的なスキルアップを実現するという。清掃作業中にカメラを通じて遠隔指導することも可能で、清掃現場の指導者不足という問題にも対応できるほか、作業手法やプロセス改善に向けて同社が適切なフィードバックを行うため、組織全体の効率化や品質管理を可能にする。
新サービスの提供に際し、同社は加森観光(札幌市中央区)が運営するルスツリゾートの5施設でテストマーケティングも実施。清掃スタッフ、チェッカー、インスペクター、現場責任者を対象にした計154回分のデータを収集した。分析を行った結果、作業時間の短縮、チェック項目の精度向上、スタッフの動きの改善など具体的な成果が確認できたという。今後も引き続き加森観光と連携し、ホテル運営上の課題への対処などを行うとしている。
装着イメージ
作業の様子