エクスペディアは22日、世界から日本へのインバウンド需要が大幅に増加したと発表した。詳細は次の通り。
世界最大級のオンライン旅行会社であるエクスペディア グループは、2016年7月から9月までの第3四半期において、同社が世界75カ国以上の35言語で展開する200以上のオンラインサイトによる日本市場へのインバウンド需要が大幅に増加したと発表しました。
第3四半期にインバウンド需要の伸び率が最も高かった地域は韓国となり、前年同期比から約50%増と大幅な伸びを見せました。第2位は台湾、これに続きカナダ、米国、シンガポールの順となり、いずれも前年同期比で40%を超える増加となっています。(表1参照)
訪日外国人旅行者の予約動向においては、外国人旅行者は日本人旅行者に比べてリードタイム(予約日と宿泊日の日数の差)が2倍以上となり、滞在日数も2倍ほど長くなるという結果が出ています。また、中国、米国、シンガポールからの旅行者の平均宿泊料金は他の地域に比べて高く、日本人旅行者に比べると1泊当たり1.3倍ほど多い宿泊料金を支払っています。
アジア地域から引き続き訪日外国人旅行者が多い中、エクスペディア グループでは米国およびオーストラリアの両市場に注目しています[1]。第3四半期の国別旅行者数の第3位に米国、第5位にはオーストラリアががランクインしていますが(表1参照)、米国からの訪日旅行者は他国からの旅行者に比べて平均宿泊料金が高い結果となり、またオーストラリアからの旅行者は1回の宿泊滞在日数が平均3泊と他国からの旅行者に比べて長く、さらに平均リードタイムは2カ月超となっています。
また、日本の主要都市へのインバウンド需要は第3四半期においても引き続き増加しており、上位3都市(東京、大阪、沖縄)は前年同期の約30%増をみせています。注目すべき点としては、いわゆるゴールデンルート以外の地方都市(函館、横浜など)の成長率が3ケタとなり、大幅に増加していることです。(表2参照)エクスペディア グループでは、国際的には知名度が低い地方のプロモーションへも投資を続けており、その効果が顕著に表れた結果となりました。
宿泊施設と同時に航空券やレンタカーの予約が可能なダイナミックパッケージは、簡単にすべての予約が可能なことに加え、旅行者にとっては旅行費用を節約できる場合もあります。アジア地域における格安航空会社(LCC)の成長が起因となり、第3四半期のダイナミックパッケージによる予約は前年同期比で40%増となりました。ダイナミックパッケージの予約数上位を占める地域は、香港、米国、タイの順です。ダイナミックパッケージでの予約は、宿泊のみの予約と比べて平均リードタイムは1.4倍、平均滞在日数も2倍と長くなり、キャンセル率は平均の4分の1まで下がります。
エクスペディアホールディングス株式会社 代表取締役 ロッジング パートナー サービスの日本・ミクロネシア地区統括本部長を務めるマイケル・ダイクスは「ダイナミックパッケージは、リテールレートを損なわずに強固な顧客基盤を築くことができるので、当社のビジネスパートナーである宿泊施設にとっては非常に魅力的な販売ツールです。ダイナミックパッケージで宿泊施設と航空券を同時に予約する旅行者は、予約時期が非常に早く、宿泊日数も長めとなり、宿泊施設側の収益にも好影響を与えています。かなり前から旅行の計画を立てる旅行者へリーチするために、Expedia.com®など航空券も提供するオンライン予約サイトを販売に活用することは有効な手段となるでしょう」と述べています。
エクスペディア グループのグローバル市場における第3四半期の宿泊予約日数は前年同期に比べ1 7%増、また、予約成立による売り上げは21%増(32億米ドル増)の186億米ドルとなり、総収入は前年同期に比べ33%増の26億米ドルに達しました。