国内航空各社とJR6社、高速道路の今年ゴールデンウイーク(GW)期間(4月28日〜5月8日)の利用実績がまとまった。国内航空各社は、大手2社が前年を割り込んだ一方、スカイマークなど提供座席数を増やしたところが旅客数を伸ばした。JRは東日本大震災で多くの路線が被災したJR東日本を中心に東日本が低調だった一方で、九州新幹線が全線開業したJR九州が2ケタ増となるなど、西日本方面が健闘した。
■航空
国内航空便のうち、JALグループ6社の利用実績は、旅客数が前年同期比24.6%減の96万1373人だった。提供座席数が同24.1%減の140万7315席と減少したことなども影響した。日本航空、ジェイ・エア、JALエクスプレスの方面別の状況では全方面とも提供座席数が2ケタ減となったこともあり総旅客数も2ケタ減少したが、利用率は沖縄方面が同76.8%、東北・北陸方面が75.7%と75%を超えた。
ANAグループの利用実績は、旅客数が同2.6%減の126万801人。提供座席数を同6.3%増の202万5778席と増やしたものの、旅客数は前年を下回った。方面別では、東北・北陸方面を除く全方面で提供座席数を増やしたものの、旅客数は沖縄方面が同5.3%増と伸ばした他はいずれも前年実績を割り込んだ。
スカイマークの旅客数は、同63.6%増の18万127人。提供座席数の増加(同79.3%増)に比例する形で伸ばした。
エア・ドゥは、旅客数が同12.4%増の6万3830人で、提供座席数の増加(同9.7%増)を上回る伸び。利用率も84.3%と前年より2ポイント上昇した。
スカイネットアジアの旅客数は、同10.2%増の3万9730人。
スターフライヤーの旅客数は、同6.3%減の3万50人。
■JR
JR北海道の主要4線区の特急、急行の利用状況は、前年同期比5%減の27万8900人。
JR東日本の主要17線区の新幹線、特急、急行列車の利用状況は、同27%減の286万3千人。新幹線は同25%減だった。行楽地最寄駅のきっぷの販売実績は、埼玉・越谷レイクタウン(同98%増)など首都圏周辺とともに、青森・弘前が同12%増と善戦した。
JR東海の新幹線、在来線特急の利用状況は同5%減の293万人。「東日本大震災が影響した」と同社。
JR西日本の新幹線、在来線特急・急行の利用状況は、同1%増の217万8千人。新幹線も同4%増の140万6千人と堅調だった。
JR四国の主要3線区の利用状況は同3%減の12万8100人。
JR九州の主要3線区の利用人数は、同22.6%増の74万9200人だった。九州新幹線は博多〜熊本が同50.7%増の33万4300人、熊本〜鹿児島中央が同79.9%増の19万6600人で、前年の在来線特急の実績に比べ大きく伸びた。
■高速道路
全国の高速道路の主な区間21区間の日平均交通量は、5万5800台で、前年同期比3%増。
渋滞の発生状況は、30キロメートル以上の渋滞が、同74%増の92回、10キロメートル以上の渋滞が同18%増の496回発生。最長の渋滞は、3日に関越自動車道、藤岡ジャンクション付近で発生の77.4キロメートル。
にぎわう駅構内(JR東京駅)