モデル地域を募集し、専門人材を派遣
エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)と、全国で地方創生事業のプロデュースを手掛けるさとゆめ(嶋田俊平CEO)が資本業務提携した。両社は、全国に新たな観光目的地をつくる「デスティネーション・クリエイト・プロジェクト」を推進する。人口規模や観光地としての知名度を問わずモデル地域を募集した上で、専門人材を地域に派遣し、ノウハウ、資金を提供することで、計画策定、事業化などを伴走支援する考えだ。
2日に東京都港区のHIS本社で記者発表会を開き、資本業務提携を発表した。HISがさとゆめに資本出資を行う形での業務提携。出資額や比率は非公表。人材に関しては、1日から、HISの社員4人がさとゆめに出向し、プロジェクトの推進態勢を強化している。
さとゆめは、山梨県小菅村の分散型の古民家ホテル「NIPPONIA 小菅 源流の村」や、地域と企業の協業による長野県信濃町での森林セラピー保養地づくり「癒しの森事業」などの事業創出を手掛けたことで知られる地方創生に特化したプロデュース会社。JR東日本との協業では、東京都奥多摩町・青梅市の鉄道沿線全体をホテルに見立てる「沿線まるごとホテル」事業を進めている。
HISグループは、旅行事業以外にも、ラグーナテンボス(愛知県蒲郡市)におけるテーマパーク事業、変なホテルや満天ノ辻のや(石川県小松市)などのホテル事業、傘下の九州産業交通ホールディングス(熊本市)を通じた地域事業などを手掛ける。総務省の「地域活性化起業人制度」を活用した自治体との協定事業も進める。
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