
エイチ・アイ・エス(HIS)は5日、従業員の働きがい向上を目指し、ワークバランスの充実と多様な働き方の推進を目的とした三つの新休暇制度「時間単位年次有給休暇制度」「永年勤続特別休暇制度」「積立有給休暇制度」を導入すると発表した。今年4月から5月にかけて順次導入する。
■時間単位年次有給休暇制度(4月1日~)
柔軟に有給休暇を取得できることを目的に設定。これまで1日もしくは半日単位での取得だったものが、1時間単位で取得可能になる(時間単位で取得できる日数の上限は年5日)。同制度はシフト勤務で働く正社員・契約社員を対象とし、4月1日から導入する。この制度により、従業員は自身の生活スタイルやニーズに合わせて、より柔軟に休暇を取得できるようになる。有効期限は2年。
■永年勤続特別休暇制度(4月1日~)
勤続年の節目に合わせて、永年にわたり勤務した社員を顕彰し、慰労と心身のリフレッシュを図る制度。年次有給休暇とは別に有給での特別休暇を付与するもので、同社では2018年に初導入され、対象者の約86%が利用するなど多くの従業員に活用されていた。しかし、コロナ禍の影響で20年4月から中断され、以降は休止に。今回、情勢が平時に戻ったことを受けて再導入する。対象者は正社員・契約社員で、勤続10年、20年、30年、定年(正社員のみ)の節目に付与。付与日数は勤続10年で5日、勤続20年・30年・定年で10日となっている。有効期限は2年。
■積立有給休暇制度(5月1日~)
2年で失効する法定の有給休暇を使用しなかった場合、失効した休暇を積み立てておき、後日まとめて利用できるもの(取得単位は1日)。本人の健康を目的とし、使用事由は病気やケガなど予期せぬ休暇が必要な際に利用可能となっている。今回、治療と仕事の両立が困難という社会的背景を受け、不妊治療による通院も適用とした。従業員のライフキャリアデザインを支援する。対象者は正社員・契約社員・パート・アルバイトで、5月1日に導入する。年間積立日数の上限は10日(総積立日数の上限は30日)、有効期限は3年。