HISとANAセ、合弁会社を設立


写真(左から)HIS社長の平林朗氏、新会社社長の深木氏、副社長の廣岡氏、ANAセールス社長の白水政治氏

写真(左から)HIS社長の平林朗氏、新会社社長の深木氏、副社長の廣岡氏、ANAセールス社長の白水政治氏

 エイチ・アイ・エス(HIS)とANAセールスは1日、東京都中央区のANAセールス本社で、訪日旅行の活性化に向けた提携に合意し、基本合意書を締結した。訪日客の個人旅行需要を取り込むため、国内旅行の企画、造成、手配を行う合弁会社を設立し、2015年春から営業を開始する。新会社の社名は11月の設立までに決定する。

 資本金は6億円。出資比率はHISが51%、ANAセールスが49%。社員数は7、8人で、両社から出向する。

 新会社は全日空(ANA)の国内線と国内ホテルやレンタカーなどとHISの国内宿泊サイト「スマ宿」で展開する宿泊施設やハウステンボス、ラグーナ蒲郡などの観光素材を組み合わせて新会社がパッケージツアーを造成。HISの海外店舗で日本を訪れる訪日個人客に販売する。

 新会社社長に就任予定の深木重和氏は、特徴について「日本に来る手段はどの国際線や船でもかまわないこと」と強調。多様化する個人旅行客に対応するため「自由度の高いパッケージ商品にする」と述べた。

 HISは旅行会社としては最多の進出国数を誇り、58カ国122都市177拠点を持ち、ウェブサイトは39カ国41サイトを運営している。一方、ANAは国内最大のネットワークを持ち、国内51都市115路線、1日817便を運航。長年地方都市とさまざまなキャンペーンを行ってきた実績があり、国内各地との強固なつながりを持つ。

 新会社は訪日客を国際線の運航がある都市やゴールデンルートだけではなく、地方都市に送客することを目的とする。観光協会や地方行政と三位一体となって商品の開発を行い、地方・地域の創生、活性化に力を入れていく。

 新会社副社長に就任予定の廣岡伸雄氏は「ANAでキャンペーンを行ってきたノウハウを生かし、地域と連携して海外に地方の魅力をアピールしていく」と意気込みを語った。

 HISの平林朗社長は「訪日旅行は今後10年、20年重要なセグメントとなる。訪日旅行で脚光を浴びにくかった地方都市や地方空港を活用して、訪日旅行需要の喚起を全面的にサポートする」と語った。

 ANAセールスの白水政治社長は「今後国内旅行は微増、または現状維持が精一杯。地方活性化のためにはインバウンドの誘客が重要」と強調し、「地域の魅力を世界中に伝えたい。日本と世界の架け橋になるよう、訪日市場の一翼となるよう寄与したい」と意気込みを示した。

写真(左から)HIS社長の平林朗氏、新会社社長の深木氏、副社長の廣岡氏、ANAセールス社長の白水政治氏
写真(左から)HIS社長の平林朗氏、新会社社長の深木氏、副社長の廣岡氏、ANAセールス社長の白水政治氏
 
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