i.JTB(今井敏行社長)は25日、「JTBインターネット販売協力施設様 感謝の夕べ2015」を東京都港区のグランドプリンス新高輪で開いた。JTBの高橋広行社長、JTB国内旅行企画の大谷恭久社長も出席。参加した旅館・ホテルは850施設、1200人に上った。
高橋社長はあいさつで「2014年度は皆様のご協力のおかげで、JTB長年の悲願であった宿泊販売額4千億円を超えることができた。20年の東京五輪までの『黄金の時間』を生かし、さらに高みをめざしたい」と謝意、決意を表明。大谷社長は「宿泊販売額4千億のうち28%はオンライン販売だった。インバウンドサイトのJAPANiCANの14年度実績は前年比100%増(2倍)となっており、インバウンドは異次元の伸長をみせている」と報告。その上で「JTBは日本人、外国人を問わず宿泊販売に全力で取り組む」と強調した。
また今井社長は「他社サイトの動向に関わらず、るるぶトラベルは手数料8%を堅持する」と宣言。会場から拍手喝采を浴びた。
同夕べは、09年に初めて開催。300施設を招待し、実際に参加した施設は190施設だった。今年は契約のある1万6500施設のうち、販売実績の高かった1千施設を無料招待し、850施設が実際に足を運んだ。
表彰式では、最優秀施設賞の受賞施設が、部門別に登壇し、各社長から記念盾の贈呈を受けた。
表彰式を挟んで、記念講演と分科会も実施。記念講演「インバウンド観光市場の現状と今後〜訪日外国人旅行客をどうつかむか?」では、やまとごころ社長の村山慶輔氏が、宿泊施設がおさえるべきポイントを指南。(1)満足してもらうことが前提。クチコミをもらいながら改善すること(2)送迎ありは武器になる(3)時間軸、曜日軸、季節軸、国軸で考えた戦略的なマーケティングすべき(4)儲かっている今こそ、ブランディングに注力せよ(5)SNSの活用などでリピーター対策を—などと話した。
分科会は、「ローカル線を救う『おもてなし』〜危機を乗り越え、地域を元気にする方法〜」(いすみ鉄道・鳥塚亮社長)、「ネット炎上事件簿、その事例と対策」(日経デジタルマーケティング・小林直樹記者)、「コンバージョン(宿泊予約)が獲得できるスマートフォン対応」(コレリイアンドアトラクト・松本慶大社長)、「ホテル・旅館WEB取引クレーム最前線2015」(五木田・三浦法律事務所・三浦雅生弁護士)の4本を実施した。
1200人が出席するなど盛況だった