アメニティ類などの除菌に
物流システムの総合メーカー、IHI物流産業システム(東京都江東区)。同社の環境ソリューションBU(ビジネスユニット)が一丸となって、「オゾン除菌BOX」の開発に取り組んでいる。今年度中をめどに、市場に出す見込み。
以前より、オゾンを用いた空気清浄機を製造し、「医療機関を中心に支持を集め、一部宿泊施設にも導入されている」と同社。
コロナ禍により、以前にも増してふき取り作業を含むウイルス対策に気を配ることに加えて、SDGsへの対応に頭を悩ます施設が多く存在する。そのため、同社では、これまで培ったオゾン技術を基に、オゾン除菌BOXの製品化に至った。
開発段階のBOXは、幅600×高さ800×奥行き450ミリで、庫内容積は約90リットルと、コンパクトな大きさ。設置場所の選択肢は幅広い。
また、質量40キログラム以下で、プラスチック製品をはじめ、金属、布製品などの除菌に対応し、「表面に付着した細菌、ウイルスを99・99%以上死滅、不活性化する。旅館・ホテルでは、食器やカトラリー類をはじめ、ゴミの削減を図るべく、アメニティ類の除菌に活用してもらえれば」と同社。
除菌時間は、大きさによって異なるが、15~30分程度を予定している。
ほかにも、チャイルドロック機能を搭載したことで、誤操作を防止する。
併せて、密閉構造を採用。運転中の扉はロックされるため、オゾン漏えいの心配はない。
除菌後にはオゾンを分解するなど、安全面に配慮した設計も特徴だ。
同社では、今後、庫内容積を大きくしたタイプのものも展開する予定。
試作1号機スケルトンタイプ