JAL、航空保安管理の国際認証で世界初のレベル2取得


 日本航空(JAL)は1月17日、国際航空運送協会(IATA)が実施する航空保安管理の国際認証「Security Management System Certification Program(SeMS)」において、「Operating(レベル2)」を世界で初めて取得した。航空保安に関わる脅威が多様化・複雑化する中、高水準の保安管理体制が評価された結果だ。

 近年、航空業界では新たな手法によるテロ行為や紛争地域上空の通過リスク、サイバー攻撃など、航空保安を取り巻く脅威が変化している。こうした状況に対応するため、IATAは航空保安管理を最新化・最適化する新たな認証プログラムを導入。この認証は航空会社、空港、貨物取扱施設、地上ハンドリング会社、警備会社などが対象となる。

航空保安の継続的改善が評価

 認証プログラムでは、航空保安に関わるリスクを事前に特定し、予防策を講じることで保安管理を継続的に改善することを目的としている。評価は「Suitable(レベル1)」「Operating(レベル2)」「Effective(レベル3)」の3段階で行われる。

 JALが取得したOperating(レベル2)は、「SeMS手順がSeMSマニュアルに完全に準拠しており、包括的に文書化され、関連するすべての領域で一貫して適用されている」状態を指す。JALの場合、グループ全体での経営の積極的関与の下、規程類を整備し、責任を明確化した点が高く評価された。また、新たな脅威や各国当局の規定変更に能動的に対応できるリスク管理体制や、業界の最善方法を取り入れ、監査や保安事例の振り返りを通じて保安品質を向上させる取り組みも評価ポイントとなった。

 従来の航空保安管理は法令に準拠した活動が中心だったが、IATAの認証プログラムではリスク管理の強化と業界全体のセキュリティ水準向上を目指している。JALはこの認証取得により、顧客やパートナー企業からの航空保安への信頼向上につなげる考えだ。

IATAの航空保安管理認証バッジ

JALは今後も社員の保安意識を高め、IATAや関係者と連携しながら航空保安管理の向上に取り組み、顧客に安全・安心を提供していくという。

 
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