旅行需要喚起を目的としたアジア最大規模の観光イベント「JATA国際観光フォーラム・旅博2012」が9月20〜23日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた。主催する日本旅行業協会(JATA)は26日、総来場者数が過去最高の12万5989人となり大盛況だったと発表した。すべて晴れの天候だった昨年に対し、一般日の2日間が曇り、雨で一般来場者は約3千人減ったが、業界人向けのイベントを充実させたことで業界・プレス来場者が1万2千人増加した。
これまでの最高は昨年の11万7236人。今回初めて12万人台に達した。出展も156カ国・地域、708企業・団体からの1093小間とそれぞれ過去最高を記録した。
菊間潤吾JATA会長は「過去最大の出展国数となったのは、マケドニア、ボリビア、ホンジュラスといったまだ日本人があまり観光に行っていない国が初出展したことなどが大きい。日本の旅行市場に対する期待の表れだ」と喜んだ。
企業・組織の出展の中でも国内からは140と倍増。自治体が国内・訪日観光による地域経済活性化に取り組み、それが根付いてきたことが増加の要因と菊間会長は語る。
来年は、イベント名称を「JATA旅博」とシンプルに改めて、9月12〜15日に東京ビッグサイトで開催する。
ツアーグランプリ発表
旅博の会場では22日、海外、国内・訪日旅行で最も優れた企画旅行を表彰する「JATAツアーグランプリ2012」が発表された。主催はJATAなどで作る実行委員会。国内・訪日旅行部門のグランプリには沖縄ツーリストの「ムスリム沖縄4泊5日ツアー」が輝いた。
旅行業の企画力やマーケティング力の向上、観光立国の施策に寄与することを目的とした表彰。昨年7月から今年6月末までに催行された企画旅行が対象。受賞ツアーにはグランプリのロゴなどを宣伝に活用できる。
国内・訪日旅行部門の、審査員特別賞にクラブツーリズム「瀬戸内アートめぐり」、昭和観光社「心の翼トラベルヘルパー養成講座実習ツアー」、観光庁長官賞にクラブツーリズム「がんばろう三陸復興応援ツアー」が選ばれた。
海外旅行部門はパッケージ旅行部門グランプリと国土交通大臣賞をワールド航空サービスの「アルプスの古都 インスブルック長期滞在の旅」が受賞している。
多くの来場者でにぎわう旅博会場