日本旅行業協会(JATA、菊間潤吾会長)は2月26日、「JATA経営フォーラム2013」を東京都中央区のロイヤルパークホテルで開いた。JATA会員の旅行会社から310人が参加。特別講演では東日本旅客鉄道相談役で、日本経済団体連合会副会長の大塚陸毅氏が登壇し、「観光産業は産業としての誇りが今一つ足りない」と指摘した。
菊間会長は開会のあいさつで、「旅行業は収益性の低い産業だ。社会の期待にこたえ、観光による経済の活性化を中核的な立場で実施するためには、まずは経営基盤の改革をしていかなければならない」とアピール。参加者にフォーラムで経営のヒントをつかんでほしいと期待した。
大塚氏は「これからの成長産業は何かといったときに、日本にこれぞと言えるものはそうあるわけではない。観光は、世界各国に比して遅れている分だけ、成長の余力が残されている」と強調。「観光に対する認識は少しずつだがほかの業界にも広がってきている。観光の力、観光の重要性を観光業界の皆さんが十分に認識し、それを多くの人に語っていく行動が非常に大事だ」と訴えた。
このほかフォーラムでは、旅行業の経営分析を報告。「旅行業のグローバル化に伴う法規制のあり方について」や「東南アジアからのインバウンド誘客を図るには」といった四つのテーマでの分科会も行った。
大塚氏の特別講演