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日本旅行業協会(JATA)はこのほど、2024年度に引き続き「『平日に泊まろう!』キャンペーン」を2025年度を実施すると発表した。平日限定でお得に旅行できる同キャンペーンを通じて、日本の旅行業界が抱える混雑緩和や需要平準化などを目指すほか、国や自治体が推進する「休み方改革」や「ラーケーション」などの取り組みと連動した休暇取得促進のムーブメントを醸成する。
同キャンペーンは、旅行需要の平準化による総需要拡大、混雑緩和、旅の満足度向上を目指して実施されている。今回実施するキャンペーンは2024年度と同じ内容で、JATA会員旅行会社で「平日に1人1万円以上の宿泊を伴う旅行商品」の購入者を対象に、抽選で旅行クーポン券が当たるというもの。期間は2025年4月1日から2026年3月31日までの1年間で、3カ月ごとの4期に分けて実施する。各期40名、計160名に3万円または1万円分の旅行クーポン券が贈られる。
JATAによると、同キャンペーンは単なる需要喚起策ではなく、日本の旅行業界が抱える構造的な課題解決のきっかけづくりを目指しているという。土日や連休に集中する旅行需要を平日にも分散させることで、混雑緩和だけでなく宿泊施設の稼働率を平準化し、雇用の安定化や収益性の向上も図る狙いがある。
また、同キャンペーンを通じて企業や学校、自治体などにも働きかけ、平日の休暇取得を促進する社会的なムーブメントを起こしていく狙いもある。既に栃木県や愛知県など一部の自治体では、ラーケーションの推進や平日の休暇取得促進の取り組みが始まっており、JATAはこうした動きとも連携しながら、需要の平準化を進めていく方針としている。
国内旅行推進部長の野浪健一氏は3月27日に開かれた定例会見で、「平日に泊まってみようと思ってもらえるようなムーブメントを、国全体で起こしていくためのきっかけの一つになれば」と期待を示し、今後も各方面と連携して取り組んでいくと説明した。
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