日本旅行業協会(JATA)は2月21日、「旅行業革新への挑戦(トライ)」を総合テーマとして「JATA経営フォーラム2019」を開催した。田川博己会長=写真=は冒頭、「経営環境が目まぐるしく変わる中、改めてその変化の潮流を認識し、旅行業の在り方、役割を考え変革していく時期だ」とテーマ設定の理由を語った。
2019年のJATAの取り組みも示した田川会長。国内・訪日旅行については、「関係省庁や地方自治体、DMOとの連携を深めて、国立公園、日本遺産、全国各地の文化財を活用した新しい旅のカタチを具現化する」と方針を示した。
経営フォーラムの基調講演では、国立情報学研究所社会共有知研究センターセンター長・教授の新井紀子氏が、AIが今後進化すると仕事や社会、未来はどう変化するのかという観点で語った。新井氏は「今日、どこの飛行場から、どこの港湾から、どの国の人が何人入ったかというリアルデータがこれから入るようになる。それをデータサイエンスすることによって、例えば、どれぐらいキャンセルが出るか、どれぐらい鉄道が混み合うか、どんなニーズが出るかAIが予測してくれる。それがデジタライゼーションだ」と指摘した。
そのほかフォーラムでは、旅行業界が取り組むべき女性活躍や中堅旅行会社の経営の在り方などを議論する分科会も開催。映画監督・撮影技師の木村大作氏とジャパン・フィルムコミッション理事長の田中まこ氏による特別講演「映画と観光」も行われた。