
JATAの野浪健一国内旅行推進部長
日本旅行業協会(JATA)はこのほど、第31回「ツアーグランプリ2025」の募集を4月1日から開始すると発表した。153作品の応募があった前回と同様の条件で、4月30日18時まで応募を受け付ける。
同グランプリは、旅行業界における企画力とマーケティング力の向上を目的とし、国内旅行・海外旅行の企画旅行(募集型・受注型)や訪日旅行などで実施された企画提案の中から、優れた作品を表彰するもの。「国内旅行部門」「海外旅行部門」「訪日旅行部門」の3部門を設定し、表彰は最優秀の「国土交通大臣賞」(全作品から1点)、「観光庁長官賞」(各部門から1点ずつ)、「優秀賞」(各部門から数点)、「審査員特別賞」(各部門から数点)を用意している。
今回のツアーグランプリは、設定部門・表彰ともに前回同様の条件で実施。一部新たな変更点として、今回から応募時に「補助金・助成金等の活用状況」を確認する項目が追加される。
応募の対象となるのは、2024年4月から2025年3月末までに催行された企画旅行(募集型・受注型)および訪日旅行の企画提案で、各社のエントリー上限は各部門合計で10作品まで。応募期間は、4月1日9時から4月30日18時までとし、募集締め切り後は、5月中旬の一次審査会、同月下旬の最終審査会を経て、7月2日に発表・表彰式を行う予定。
審査は「斬新性」「事業性」「業界貢献度」の3つの観点から行われる。「斬新性」では新規マーケット開拓やオリジナル素材開発、新技術・デジタルの活用などが、「事業性」では取扱額・人員・収益性、持続可能なビジネスモデル、リピーター化などが、「業界貢献度」では混雑解消・時期分散、ユニバーサルツーリズム、観光資源・環境への配慮などが審査のポイントとなる。
3月27日に開かれたJATAの定例会見では、国内旅行推進部部長の野浪健一氏が概要について説明。野浪氏によると、前回のグランプリの応募数は、国内旅行85作品、海外旅行47作品、訪日旅行21作品の計153作品だったという。野浪氏はコロナ禍が収束したことについて言及し、同グランプリの設立当初、多く見られていた海外・訪日企画旅行の応募増に期待を示した。
概要を説明するJATAの野浪健一国内旅行推進部長