日本政府観光局(JNTO)は9日、スペイン・マドリードの在スペイン日本国大使公邸で、JNTOマドリード事務所の開所式典を開催した。今年3月にマドリードの中心部に開業した事務所を周知するため、日本、スペインの観光関係者など約120人を招いた。訪日旅行の需要喚起につながる情報を発信するとともに、両国の観光交流の拡大についても確認した。
式典には、スペイン観光庁のマチルダ・アシアン長官、スペイン政府観光局のマヌエル・バトラー局長のほか、マドリードに本部がある国連世界観光機関(UNWTO)のタレブ・リファイ事務局長も出席。日本からは国土交通省の田端浩国土交通審議官、観光庁の瓦林康人審議官らが参加した。
あいさつでJNTOの松山良一理事長は、「日本とスペインは400年を超える交流の歴史があり、両国関係は非常に友好。2018年は日西外交関係樹立150周年に当たり、日西関係がさらに深まるとともに、スペイン国内での日本への関心が一層高まるものと期待する」と述べたほか、スペインで注目されている訪日ハネムーン旅行の拡大などについても期待した。
マドリード事務所の井上健二所長は「今後、地元の関係機関、旅行業界、メディアなどとのネットワークの構築を図り、現地目線での情報発信、より多彩な訪日旅行商品の企画造成や販売促進の支援を通じて、1人でも多くの方に訪日いただけるように取り組んでいく。両国の交流の架け橋として日西の交流の拡大、深化のため、職員一同、心を一つにする」と抱負を語った。
スペインからの訪日旅行者数は、16年が前年比19・0%増の9万1849人で過去最高を記録するなど、今後の拡大が期待されている。