政府は3月24日の閣議で、日本政府観光局(JNTO、独立行政法人・国際観光振興機構)の理事長に観光庁前長官の蒲生篤実氏を充てる人事を了解した。長官経験者の理事長就任は初めて。就任は4月1日。
蒲生氏は、2020年7月~21年7月に観光庁長官を務めた。新型コロナウイルスの感染拡大で観光需要が落ち込む中、国の観光支援策「Go Toトラベル」事業の開始直前に就任し、事業の実施に当たった。
任期満了で理事長を退任する清野智氏は、JR東日本会長を経て18年4月に就任。5年間にわたってインバウンドのプロモーションやマーケティングを指揮した。コロナ禍で訪日外国人旅行者が実質ゼロとなる中、国際的な往来の再開に備え、地方の観光コンテンツの掘り起こし、海外への発信などに成果を上げた。
蒲生 篤実氏(がもう・あつみ) 1985年、東大法卒、運輸省(現・国土交通省)入省。海事局長、鉄道局長、総合政策局長を経て、20年7月、観光庁長官。福島県出身。62歳。