JRグループは15日、4月1日から始まる仙台・宮城デスティネーションキャンペーン(DC)の概要を発表した。「観光の持つ力で東日本大震災からの復興に貢献するとともに『花、食、復興・鎮魂』をテーマに各エリアの特徴を生かした旅の提案を行う」と同グループ。15日には仙台市内のホテルで、宮城県内の観光関係者らがDCに向けた総決起大会を開催、DCを復興の弾みにしようと気勢を上げた。
同県を中心として実施するDCは5年ぶり2回目となる。同県と隣接する地域(福島県福島市・伊達市、山形県山形市・天童市・最上町、岩手県一関市、平泉町)の計92団体と連携し、6月30日まで行う。キャッチフレーズは「笑顔咲く旅 伊達な旅」。
JRは各エリアの観光情報やキャンペーン期間中に開催されるイベント情報などを掲載したガイドブックを作り、全国のJR主要駅や旅行会社の窓口で配布する。また、仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会が制作した5連ポスター=写真=を主要駅に掲出。
多彩なイベント列車も運転する。DCのオープニングとして陸羽東線でC11型蒸機関車と旧型客車によるSL湯けむり号やリゾートみのりなどを走らせる。このほか、仙台—平泉間に「お座敷平泉世界遺産号」、50年に一度の山寺の御開帳にあわせた「新緑山寺御開帳号」なども運転する。
また、被災地沿岸部の観光復興支援として、観光周遊バス・びゅうばす8コースの運行や、仙台駅を基点とした語り部タクシー運転手による被災地の案内プランなど、2次交通も整備する。
同協議会もさまざまなイベントを展開。広域観光バス「松島・平泉号」の運転や「むすび丸しゃもじ温泉卓球大会in宮城」のほか、仙台市で県内の伝統芸能が集まるDC特別イベント「伊達な杜舞台」を実施する。
総決起大会は県ホテル旅館生活衛生同業組合やみやぎおかみ会らが中心となって開いた。仙台や松島、三陸など県内5エリア別に旅館・ホテル関係者らがDC期間のイベントなどを紹介した。
5連ポスター