JR東日本は11日、QRコードで自動改札機を利用できる新しいチケットレスサービス「えきねっとQチケ」のサービスを今年の10月1日から東北エリアで開始すると発表した。2026年度末にはJR東日本エリア全域で利用できるよう段階的に導入エリアを拡大する。
えきねっとQチケは、同社が展開する乗車券、指定席券の予約サービス「えきねっと」で、あらかじめ切符を申し込み、発行された乗車用QRコードを使用して自動改札機を利用できる新たなチケットレスサービス。従来の磁気切符に代わり、乗車用QRコードをスマートフォンに表示することで在来線、新幹線に乗車できる。乗車券、特急券が一つのQRコードに集約され、駅での切符受け取りが不要になるほか、Suicaのエリア外を利用する人もスマホで乗車できるようになる。
利用方法は、大きく3ステップで完結。(1)えきねっとQチケの申し込みをWebかアプリで行い(2)乗車用QRコードを発行、同行者がいる場合は事前に共有(3)乗車用QRコードを改札機にかざして乗車―という流れで行う。(2)(3)の手続きはアプリ上で行い、自動改札機が未設置の駅ではアプリ上で利用開始の操作を各自で行うセルフチェックインが利用可能。
サービスの開始エリアは東北エリアの在来線、新幹線(BRTと気仙沼線・前谷地―柳津間は対象外)で、乗車券と特急券(在来線、新幹線)の購入が可能となる。JRE POINTの付与対象にもなっており、新幹線特急料金・グリーン料金などに対して2%、在来線特急料金・グリーン料金などに対して5%を還元する(乗車券・新幹線自由席券利用分は対象外)。
同社によると、東北エリアでのサービス開始後は、段階的に提供エリアを拡大するとしており、25年度下期には東京都区内と東北新幹線東京―郡山を追加、26年度下期には上信越エリアと上越・北陸新幹線を追加、26年度末にはJR東日本エリア全域へ拡大させる予定だという。今回発表された東北エリアの各線は今年10月1日乗車分から利用でき、乗車日の1カ月前の朝10時から申し込みが可能になる。