JRグループは7月23日、東日本大震災からの東北の観光復興を目的に「つなげよう、日本〜旅する笑顔を東北に」と題した観光キャンペーンをスタートさせた。開催中の群馬デスティネーション・キャンペーン(DC)と合わせて盛り上げようと、7月23日、埼玉県さいたま市のJR大宮駅でPRイベントを開催した。群馬県と東北6県の観光関係者が誘客を呼びかけるとともに、「旅に出て、日本を元気にしよう」と観光を通じた復興を訴えた。
「つなげよう、日本」キャンペーンでは、震災による風評や停滞ムードの払しょくを目指し、ポスターなどの宣伝や旅行商品の販売を通じて東北への誘客を促進する。一方の群馬DCは、群馬県とJRグループが7月1日に開始した大型観光キャンペーン。いずれも期間は9月末まで。
大宮駅でのイベントは、「夏の観光げんき市」と銘打って東北、群馬両地域の観光や物産をPRした。JR東日本の原口宰常務取締役は、イベントに集まった一般客に向けて「夏の旅行先を決めていない方は群馬県、東北に目を向けていただきたい。震災で大変な時だが、観光の力で地域を、日本を元気にしてほしい」とあいさつした。
各県の観光担当者、観光PRレディらが夏の観光魅力などをそれぞれに紹介。東北6県は夏祭りや温泉、食の魅力などをアピール。群馬県は、磯田文男観光局長がフルーツ狩りといった食体験、富岡製糸場の産業遺産にまつわる歴史体験などを挙げた上で、「DCならではの蒸気機関車の列車体験もある。ぜひ群馬にお越しください」と呼びかけた。
東北、群馬で路線を運行する鉄道各社の女性アテンダントも勢ぞろいした。わたらせ渓谷鉄道、青い森鉄道、津軽鉄道、三陸鉄道、秋田内陸縦貫鉄道、会津鉄道から参加があり、沿線の見所などをアピールした。
会場では群馬県の芸能「上州八木節」の披露、東北と群馬の特産品の販売なども行われた。