JR四国は7月26日、JR松山駅で観光列車「伊予灘ものがたり」の出発式を行った。車窓と食事を楽しめる本格的な観光列車で、車内はクラシックな褐色の木肌に、洋風のソファー、和風建築の障子をイメージした窓のデザインを組み合わせるなど、和と洋を調和させた懐古調のデザインとなっている。
1号車「茜の章」は、外観が茜色で、和座椅子の畳席を設けるなど、より「和」のテイストが感じられる車両。2号車「黄金(こがね)の章」は、外観を黄金色とし、車内にはバースタイルのダイニングカウンターを設置するなどモダンスタイルを採用した。
1、2号車ともに展望シートが配置され、車窓を楽しめるようにしている。地元素材の活用として、1号車の洗面所には砥部焼の洗面鉢を設置。また、伊予灘の絶景を望む海向き展望シートには愛媛県産のひのきを使用したテーブルを設置している。
車内での食事は、沿線のレストランなどと提携して、地元素材などを使い、事前予約制で提供。アテンダントが乗車し、観光案内や車内販売なども行っている。
出発式では、泉雅文JR四国社長、野志克仁・松山市長や澤山健一・四国運輸局長らがテープカットに臨んだ。野志市長から泉社長に「松山市観光俳句ポスト」の贈呈も行われた。
伊予灘ものがたりの乗車には、全車指定席で普通列車用グリーン券が必要。JR予讃線の松山駅—伊予大洲駅、または松山駅—八幡浜駅間を土日休日を中心にそれぞれ1日1往復運転する。貸切運転も行われる予定。
出発式の様子