JR東日本は1日、国内では初の営業エリア外の事業所となる「北陸営業センター」を石川県金沢市内に開設した。来年度末に予定される北陸新幹線の金沢開業を見据え、「新たな観光流動を生み出すための営業拠点」(同社)とするもの。運営は同社グループで旅行事業を手掛けるびゅうトラベルサービスが行う。
業務内容は(1)北陸エリアの観光に関する情報収集、観光開発に関する業務(2)「大人の休日倶楽部」会員に向けた販売促進業務(3)東日本エリアへの情報発信と北陸エリアの窓口業務(4)旅行商品の仕入、企画、造成に関する業務。
3日は金沢市のホテル日航金沢で開設祝賀会が行われ、石川県の谷本正憲知事、福井県の西川一誠知事、富山県の石井隆一知事ら北陸3県の自治体関係者、運輸機関、宿泊施設、観光関係者ら約200人が出席した。
JR東日本の冨田哲郎社長は「北陸新幹線金沢開業を契機に、観光流動を拡大し、北陸の活性化に力を注いでいく」とあいさつ。
センターの運営にあたるびゅうトラベルサービスの高橋敦司社長は「広域観光の拡大には地域の盛り上がりが欠かせない」と、地元との連携の重要性を強調した。センターの黒田英朗所長は「北陸の魅力を地元の皆さんと協力して探り、発信し、北陸3県の期待に応えられるよう全力で取り組む」と述べた。
石川県の谷本知事は「北陸3県とJR東日本、JR西日本が問題意識を共有して首都圏からの誘客やリピーターづくりをしっかりやりたい。北陸3県とセンターは運命共同体」とあいさつした。
あいさつする冨田社長